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[コメント] ミリオンダラー・ベイビー(2004/米)

イーストウッドの正義にまつわる冒険。
pori

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







キャラハンがバッヂを捨てた時が、イーストウッドが正義に疑義を持った最初だった。

そして、ペイルライダーでは正義は既に死んでいると言った。

ハートブレイクリッジに至っては、偽物の大胸筋までつけて、出オチ感満載でピエロに徹してみたり・・・

しかし、死んでも、ギャグにしてみたりしても簡単に決着がつくものではないと悟り、 許されざる者に於いて、生きて、神に許しを請わなければならない存在なのだとする。

コレで決着かな?と周囲が思うと、一転、ホワイトハンター・ブラックハートで映画監督の立場を借りて、神のように振る舞い、許す側のロールプレイをしたり、マディソン郡の橋で正しくない愛もあると主張したりする。

そして本作。

彼は、ようやく、許される必要も、裁きを与える側になる事でこの問題を超克しようとする必要もない境地に達する。 ヒラリーの首を絞めて、彼は鬼になった。

「もう、正しくなくて良いって事か・・・」見終わった感想は、そのドラマチックなストーリーに反して静謐だった。 正しくある為に正しくある事を捨てると云う事が、これほど切なく、怨みがましく語られた事があっただろうか?

何とも凄いです。映画と自身が不安定な時空で重なったまま、それに対する決着をつける決闘を続ける。苦行です。

しかも、グラントリノで更に彼は前進する訳です。脱帽です。

(評価:★5)

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