[コメント] 霧につつまれたハリネズミ(1975/露)
ノルシュティン、無垢を扱う唯一の作品。いったい星数えとは何なのだろう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「ヨージック(ハリネズミ)は子熊の処へ星を数えに行きます」が冒頭のナレーションなのだが、これがすこぶる謎めいている。実際にラストで夜空を見上げてふたりは星を数えている。この子熊がとても常識的なキャラなのがとてもいい。ここまでの魔界巡りと好対照なのだ。そして訳の判らない星数えが始まる、という組合せが絶妙である。
物語はヨージック(ハリネズミ)の異界巡りなのだが、彼の驚き方は尋常の反応から少しズレている処があり、もちろん天然ではなく作者はこのニュアンスを的確に定着させている。ソ連の森は『デルス・ウザーラ』を直ちに想起させるもので、あのトラは本作の白馬その他を連想しながら観てしまう。フクロウはヨージックの悪魔のような影、だろうか。
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