[コメント] 散り行く花(1919/米)
ルーシーが街に出て中国人青年の店を覗く件、その直前に、青年はルーシーの近づく気配を予感し、窓の外にルーシーを迎え入れる。ルーシーのスカートが微かにたなびく。このシークェンスの繊細なこと。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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窓の外に現れたルーシーに青年が気づくのが普通、この時系列をひっくり返しているのだ。繋ぎ間違えに見えるがそうではないのだった。
ふたりの親和の力が、カット・バックという映画固有の技法により示されているのが素晴らしい。本作をもって映画は芸術になったと云われる。なるほどと思うが、しかし、これほど表現に深みのあるカット・バックは、そうザラに出会えるものではない。
本作は古典名画鑑賞会という触れ込みででもよいから、12歳の子供(ルーシーの年齢)に広く鑑賞してもらうべき作品だと思う。それが必要な子供は、虐待する親からは逃げてもよいのだ、と学ぶだろう。
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