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[コメント] 眠狂四郎勝負(1964/日)

久保藤村高田三者揃い踏みという天国のような作品。大映天国ですな。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ここでもキリシタンの背景が出てくる(狂四郎はハーフだろうと、異国人を亭主に持つ藤村が指摘する)。このシリーズに何度も出てくる裏テーマで、通底しているのだと私はようやく気づいた。

加藤嘉の全き善人という造形は珍しく、どう演じても巧いものだと感嘆させられる。昔は街場で物価調査した大蔵主計官がいたらしいが、その逸話を想起させられた。主計官と目くばせし合う雷蔵、ってのはちょっと違う気もするが。

ベストショットは藤村の紫頭巾。雷蔵が彼女に毒呑まされた気づきを、刀でその茶碗を叩き壊して示すエコノミー描写がまたいい。雷蔵を捕まえて「今宵は私の意のままじゃ」と悦ぶ久保も素敵。三人誰でもいいわ。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)disjunctive[*] 水那岐[*]

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