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[コメント] 元祖大四畳半大物語(1980/日)

曽根中生が積み上げてきた遣る瀬無いパッションがここでも反復されているのだがいかにも軽く、80年代への過剰反応に見える。見処は大フューチャーの原泉さんでファン必見。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







バラエティの延長のような前川清が全てをギャグにしているのは当然意図的なんだろう。松本ちえこも当方の尺度では酷いのではないのか。セックスした次は花嫁衣裳を見せに来るだけの大つまみ食いで起承転結のドラマは皆無。物語はないが強度はあると云いたいのか。これで人を感動させられると考えているなら製作者の勘違いだろう。他も全体にそんな具合で、篠ひろ子も哀れが何も表出できていない。主人公の子は頑張っているが、なぜ美女ふたりにモテるのかその造形からは全然判らず、ギャグにもしそこなっている。

インキンネタは松本零士らしいが見せないでほしかった。パチンコ屋の喧嘩などよく撮れていたが。加藤登紀子のフォークが無理矢理湿り気をもたらして躁鬱病質の感想がいや増す。登場する駅は本郷三丁目か。ロケの下宿屋はいい風情でまるで80年代らしくない。

(評価:★2)

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