コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 大地の時代(1980/ブラジル)

マウリシオ・ド・バッレのつまらないコント連発にゲンナリさせられた。これを全部削って150分を半分にすれば随分いい作品だったろうに。遺作とはこれほどまでに何でもかんでもぶち込むものなのだろうか。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本作の大いなる美点は音楽で、ポリフォニックな民族音楽の連発は80年代のブームを予告しており、フリージャズもサンバも素晴らしく、映画を活気づけている。ベストの件は尼さんたちの路上のダンス。キリスト教的民主主義の主張という主題が浮き彫りになっている。一方、音楽がなくなると映画は途端に面白くなくなる。

退屈なのはマウリシオ・ド・バッレ演じるブルジョアのコント連発の件全部で、作劇上ブルジョアを腐す必然はあるのだろうが、まるで面白くない。本人が「こんな映画でいいのか」とキャメラ目線で呟くショットが織り交ぜられるが、監督自身も厭になっていたのではないのか。骸骨と地球儀のコントなど阿呆らしいレベルで、ビデオ時代のゴダールの影響なのだろうがさらに劣る(ただし、多分かの有名な人工都市ブラジリアの風景は主題に見合っていて面白いが)。これらを全部カットして短く纏めればもっといい作品になったに違いないのにと思う。

(評価:★2)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。