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[コメント] 愉しき哉人生(1944/日)

東条首相はご町内のゴミ箱開けて回ってゴミが出過ぎていると怒ったらしいが、この倹約奨励アイディア集はそんな時局に相応しいプロパガンダだっただろう。柳家金語楼は『プロペラ親爺』の廃品回収の二番煎じで、あちらのほうがまだドラマがあった。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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全員が善人に描かれるのがプロパガンダらしく不自然で痛々しくも辛気臭い。中身も芋の皮の油いため食って喜ぶような類。腰の曲がった老人は落ちたもの拾いやすいなどと物事の美点を頓智で示す中村メイコがまた不自然で奇怪。そんな一方、城跡に景品仕込む宝探しは主題を裏切っているだろう。

サトウハチロー「しっかりと自分の心と身体をきたへ/少しでもお國のために役に立たうとつとめはげみ/青空のやうにカラリと晴れた気持ちで進む/それが一番幸福です」なんて雨にも負けずの国策版みたいな下らない詩がまた情けないようなものだ。

撮影美術は頑張っているがナルセらしからぬ描写だ。一家登場で町内に風が吹く宮沢賢治風の描写に、雨だれのダンスの擬人化。中村メイコの剣舞など、安倍の愛国教育で復活するのではないだろうか。最後の町を去る一家を見送るのはこの監督らしいヤルセナイ収束だろうに、何か前向きなのが阿呆らしいように思われる。

(評価:★2)

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