コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ライク・サムワン・イン・ラブ(2012/日=仏)

物語がタクシーの到着から始まれば、エロ教授の受難という喜劇にすっぽり収まるところを、明子に関わるリードの挿入により、奇妙と深刻が同居する曰く云い難い作品になっている。パラノイアの隣のおばさん(よくぞ撮ったものだ)に精薄の弟を配するのも同じスタンスだろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







タイトルが絶妙で、恋している人みたいな狂気に全員が感染している。クルマへの拘りは相変わらずで、『そして人生はつづく』ほど冴えている訳ではないが、閉塞感が物語のくすんだトーンに似つかわしい。印象的なのはタクシーで流れる「硝子坂」。この歌の歌詞も奇妙なもので、絶妙の選曲、さすがにキアロスタミの選択じゃなかろう。

(評価:★5)

投票

このコメントを気に入った人達 (4 人)けにろん[*] Myrath[*] セント[*] ぽんしゅう[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。