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[コメント] 女奴隷船(1960/日)

第二次大戦中、海賊が日本の女たちをセリにかけて応札するのは中国人という、右翼の強迫観念が極まったようなトンデモ映画。先の大戦をここまでネタにしていいものなのだろうか。こういうのがいつの間にかネット上で「史実」になっていたりするのだ。見処はクィーン三原の黒パンツ。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







女の写真を大本営へ持参するという訳の判らない特務担う菅原文太、墜落。拾われたのは第二次大戦中に九州から上海へ日本人女性を売り飛ばしていた(慰安婦ということなんだろうか)「お唐さん船」、仕切るのは黒パンツのクィーン三原。奴隷船にやられてクィーンも奴隷。

海賊の首領はマドロスボーイ丹波哲郎川部修詩の中国人はアメリカのスパイ。女たちの脱出と捕獲が繰り返され、クィーンは男を渡り歩く。クライマックスは銃撃戦で、勢揃いの姐ちゃん達が拳銃持って海岸小走りの図は愉しく、さすが見せ場を知っている監督。あれこれあって三原も救われる収束はこれでいいのかと思う。

美術は奴隷船や海賊船をそれらしく艤装する気は全くなくて、その辺の船舶で撮っているのがいっそ前衛的に見えたりする。特撮は貧しくて金取れるレベルにない。三ツ矢歌子は間違えて「お唐さん船」に乗せられたというよりも、間違えて新東宝に入社したんだなあと思わされる。この監督は彼女のご亭主ですな。間違えて再見。

(評価:★2)

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