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[コメント] 風の中の子供(1937/日)

爆弾小僧の敵役はアメリカ小僧で、オバQのドロンパの役回り。当時の日本とアメリカとの関係が垣間見える。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







父親の逮捕と一家離散。旧民法下、子供は家の外に行き場のない時代だからこそ、さらに切実な話だったのだろう。

爆弾小僧は放浪の果てにサーカスの子供と小さな交友を持つのだが、その先に何が待っているのか描かれないのは、そこが描けないほど怖いところだから、と行間で語られているような不気味な感触がある。

もっともこれは、「不良と遊んじゃいけません」なる母親の小言を補足するための、中産階級の子供向けの教訓話とも読める訳で、その辺りが本作の限界。サーカスにどこまでも付いていく話のほうが、学ぶことが多いだろう。

(評価:★4)

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