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[コメント] 音楽喜劇 ほろよひ人生(1933/日)

PCL第1作。なんだかまだ調子が出ていないコメディだが豪華メンツが愉しめる。藤原釜足丸山定夫VS横尾泥海男吉谷久雄のドタバタに、まだ娘役の千葉早智子。全員がPCL出演第1作。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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終盤、片想いに終わった千葉と亭主の大川平八郎の新居を夜中に訪ねて覆面する釜足には、こいつは何をするのだと戸惑わされる瞬間があり、ここがスリリングで良かった。金を隠せと云って隣室で大騒ぎして千葉の写真だけ奪って去り、開店したビアホールでその写真が飾られる。いつの世も片想いが終わるにはひと悶着が必要。

その他は並のドタバタ。瀧口修造が台本協力らしいが別に目新しいことはなく、20年代のチャップリン・キートン風。ライバルだったはずの横尾がビアホールで唄って〆る。駅舎はポップな美術で列車の腹にロマンスカーと描かれてある。エビスビールと左から横書きされ、レコードと右から横書きされていて、この時代の横書きが不思議だ。ベストショットは釜足が呑み散らかしたビールの紙コップを拾い集める千葉。

(評価:★3)

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