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[コメント] 女の都(1980/仏=伊)

全てが性のメタファーであるフロイト「夢判断」の世界。イライラさせられるイメージに満ち満ちており、それこそが射精に至らぬ性的存在だと述べている。この点、射精し過ぎな『カサノバ』と一対な訳だ。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







疾走する列車のトンネル突入で始まる。この客車の掴みはとてもいい。風景のない車窓と轟音、窓の外で飛び跳ねる子供たちのイメージは、続くフェミニズム集会や巨根博士のパーティに連なり、マストロヤンニはイライラし続けるのだった。映画みてイライラし続けさせられても仕方ないとも思うのだが、興味深いことは興味深い。

ビニールハウスで始まる老女の誘惑とその母親の折檻は爆笑もの。小ホールでのローラースケートの円運動と空手のタマ蹴りが始まるフェミニズムパーティが私的ベストショット。ここは『オーケストラ・リハーサル』の禍々しさが継続している。バイブが日本製とはどういうことだろう。フェリーニこのとき60歳。高齢者と性の主題はベルイマンや新藤、今村とも通底していた。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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