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[コメント] ひまわり娘(1953/日)

本邦初期フェミニズム闘争がお茶汲み拒否から語り起こされる源氏鶏太のサラリーマン小説世界。木匠マユリが可愛い。伊藤咲子は関係ない。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







古参女性社員荒木道子のフェミニズムが本作の根幹で、噂の出所を追いかける真相究明はなるほどその手があるかと膝を叩かされる。杓子定規な組合員、やたら人前でオドオドする木匠マユリなど、ありそうな情景描写の肉付けがリアル。

本作のベストショットは三好栄子三船敏郎の親子がなぜか軍艦マーチ鳴り響くデパート屋上の観覧車で戯れる件で、廻りものが後ろ向きに円運動するショットが素晴らしい。三船の伊豆肇押しのけての有馬稲子への求婚は、しかし段取りがイマイだろう。

あと、ワンシーンだけの杉村春子のおでん屋がいい。しゃっくり治すのに箸を水入れた湯呑に十字に置き、四か所から一口ずつ呑むのだ、と云われる。

(評価:★3)

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