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[コメント] 美しい十代(1964/日)

美点は風景描写で、工場裏の夕陽や橋の空が息を呑むほど美しい。日活が高レベルなのか、色彩計測の安藤庄平の手腕なのか。おそらく両方なんだろう。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







三田明の家の周り、洗濯ものの河原(ここも隅田川なのか)との間の共同干場の描写が素晴らしい。終盤、浜田光夫市川好郎が室内で談判する際の、窓の外を回転灯が回るのか、赤黒の画面が明滅するショットもとても格好いい。

集団就職の時代、下元勉の八百屋の従業員寮と職場旅行。終盤は浜田と梅野奏靖が器用に纏めてしまうが、せっかくの主演、仙道敦子みたいな西尾三枝子にもっと活躍してほしかった。三角関係からクールに身を引く三田は儲け役。当時17歳、子供で驚いた。

演出は冒頭から細かいギャグが連ねられるのがいい。動物園の子沢山家族の迷子とか、ノビるために喧嘩に参加する市川(科白だけで語られる)とか。最初の西尾の財布は結局どうだったのだろう。少年院は少年の技術学校として位置付けられている。

(評価:★4)

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