[コメント] 新諸国物語 笛吹童子 第一部 どくろの旗(1954/日)
乗っ取られたお城の奪還、シンボリックな小物と妖術の連発など、チャンバラごっこの動機づけに最適と思われる。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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佐藤忠男によれば、この三部作は大ヒット作で、この興行的成功以来、尾上松之助的な「強い者が勝つ、という単純な論理によるチャンバラ映画の黄金時代が再来する」。それは10年続き、映画界の不況とともに廃れ、『人生劇場・飛車角』(63)以降は一匹狼のヤクザ映画に取って替わられる、とある。本作は沢島映画と並ぶ一時代をつくった作品なのだ。
という映画史的位置づけと作品の出来は特に関係がなくお子様向け。ダイジェスト風駆け足は、ラジオドラマでみんな知っている筋の映像版という処で当時どうでも良かったのだろう。海がふたつに割れる天変地異は出エジプト記など関係なくデミルの記憶で撮っているだけだろうが、別にそれは欠点ではない。
龍之介の悪役大将がハマり過ぎで素晴らしく、田代百合子の折檻鞭打ちは子供向けではない。私的ベストショットは地下牢で東千代之助が被らされる髑髏の面でやたら怖い。
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