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寒山拾得さんのコメント: 投票数順

★4ゲート・トゥ・ヘヴン(2003/独)本作のドタバタを支えているのは、国境という仕組みに対する本質的な違和感なんだろう。ドイツはこれを実地に移しているのだからすごい。気持ちのいい映画。 [review][投票]
★3ヒトラーの贋札(2007/オーストリア=独)カール・マルコヴィチデーヴィト・シュトリーゾフの造形に水木しげるの漫画のようなリアルがあり印象に残る。物語は興味深いが、いま一つの盛り上がりに欠けた。 [review][投票]
★5白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々(2005/独)裁判長の「帝国の金使って学生しているのに裏切った」という論法が本邦ネトウヨと同じなのが興味深い。ファシストの国民と国の関係は基本的人権に係る権利義務ではなく金銭の貸借関係なのである。 [review][投票]
★3二十四時間の情事(1959/仏)私には本作の観念劇より、冒頭数十分の記録映画と『ひろしま』の断片のほうが求心力がある。 [review][投票]
★35時から7時までのクレオ(1961/仏=伊)通俗な歌のレッスンを拒否して逃げて、彫刻の抽象劇術に和む、という呼吸は判る気がする。 [review][投票]
★5ラ・ジュテ(1962/仏)デートするのが動物園ではなくて動物の剥製が並ぶ博物館、というのが写真映画らしくて洒落ていたりするのだが、本作で優れているのは結局のところ物語、映像ギミックは比較的どうでもいいのではないだろうか。 [review][投票]
★4日の名残り(1993/英=米)まさかこれだけで映画終わりじゃないだろうと眺めていたらなんと終わった。ここまで地味なのはなかなか記憶になく、徹底していて素晴らしいのではないだろうか。 [review][投票]
★3狐と兎(1973/露)無理して褒める作品でもないが、暴力的にウサギの家を奪うキツネのショットがすご過ぎる。 [review][投票]
★4ママ(1972/露)この男の子の懐かしいタッチ。幼時体験に連なるから逃れようがない。モスクワの味がする。 [review][投票]
★3ケルジェネツの戦い(1971/露)14〜16世紀の銅版画やフレスコ画を切り絵にして、歩かせたり腕動かしたりして10分間ほど遊んでいる。 [review][投票]
★325日 最初の日(1968/露)この新聞紙のような灰色の街に浮かび上がるのはタオルを頭に巻き、赤ん坊を抱いた女。軍から逃げ惑う赤はスカートをはいた女。本作は女の受難を描いている。この点『話の話』とスタンスは変わらない。 [review][投票]
★5塙凹内名刀之巻(1917/日)目を丸く描きたがるのは脱亜入欧の感性なのだろう。何か懐かしいタッチがたまらなくいい。[投票]
★5ギルガメッシュ 小さなほうき(1985/英)だいたい何が写されているのかよく判らない。訳の判らなさに凄味があり、とても感動的なのだが滅びへの誘いのようでもある。 [review][投票]
★3ヤン・シュヴァンクマイヤーの部屋(1984/英)キューピー人形が頭のなかのものをぶちまけるのが奇怪。棚の行列も奇怪。[投票]
★4人工の夜景(1979/英)「ねじ式」の青年が夢見る路面電車は東欧風で中近東のメロディが如何わしい。窓から覗くパンタグラフ。これがブリュッセルか。[投票]
★2スミス夫妻(1941/米)ヒッチコックは当時のハリウッドでも階層を墨守した筆頭格だろう。同じイギリス出身でもチャップリンとは正反対と思わされる。 [review][投票]
★4地上より永遠に(1953/米)アメリカ版『二等兵物語』は生温く、伴淳が見たら怒り出すのではないかと思われる程度だが、敗戦でもないのにジャーナリズム発の自浄効果で体質改善が図られるのはさすがだ。先進国、という気がする。 [review][投票]
★3アメリカン・ハッスル(2013/米)70年代の政治告発映画を期待すると生煮えだが、それこそが狙いなのかも知れないとは思わされるカジノ誘致噺。エイミー・アダムスは『ネットワーク』のフェイ・ダナウェイがダブる。 [review][投票]
★3SEX発電(1975/伊)半世紀前の場末の映画館にタイムスリップさせてくれる逸品。タイトルはたったふたつの単語に過ぎないのに、なぜ物語は予想通りに進むのだろう。 [review][投票]
★4かくも長き不在(1960/仏)セーヌ川の描写がとても美しい。序盤、アニタがジョルジュを探して川沿いに歩み、カットが変わる度に陽が暮れていって最後は夜になる件がとてもいい。 [review][投票]