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[コメント] TENET テネット(2020/米)

ノーランの新作っていつも楽しみで理解できなくてもすげえのはわかるんですけど、もっとシンプルに「見て、感じて」すげえで良かった気がします。
deenity

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ノーラン新作は何としてもIMAXで、と思っていたので行けるタイミング見計らってようやく鑑賞できました。 期待通り映像の逆行という未知数の体験、そして各シーンを盛り上げる音楽。この辺りはノーランらしさ全開で、映画館でこそ楽しむべき作品でしたね。まお逆行も凄いんですけど、ノーランはCGが嫌いな監督としても有名ですし、「じゃああのジェット機のシーンはまじかよ。。」と言葉を失うレベルの迫力でした。

ストーリーは確かに噂通りの難解さです。でも物理学レベルの難しさで難解ってだけじゃないんですよね、これ。そういうレベルで難しいってのなら『インターステラー』だってそうでしたし、結局情報が与えられないままストーリー展開されていくのが単にややこしくしてるというか。『インセプション』の時の情報量多すぎて、の真逆。 情報は特に与えない。物理学についても詳しく言及しない。見て、感じろ。 そういう映画でしたね。スパイ物ってそういう所ありますし、展開も目的を達成するために大回りして答えに近づいていく、という王道の流れではありましたし、その辺を前提におくともう少し見やすくはなるかもしれませんね。だってあんなの、どう考えてもキャサリンは邪魔にしかならんでしょって感じでしたもんね(笑)

情報がなかったのは主人公についてもそうでしたね。名もなき男は主人公なのか、否か。ニールは何者なのか。その辺の紐解きが面白みであるのはわかるんですが、まあでも正直なところ、作中でも「見て、感じろ」って言及しちゃうくらいならば、見て感じるだけで楽しめる作品にして欲しかったというのはあります。 やはり映像、音楽ともに素晴らしかったですし、劇場で見るだけの価値はあったと思います。しかし、単純に物理学以前のレベルでややこしくしてる部分はありますし、ノーラン作品の初見時って「よくわからんけどすげえ」ってなること多いんですけど、今回は「よくわからなさすぎるけどすげえ」というか。面白かったけどしっくりこないというか。 劇場で見る価値ある作品ではありますが、頭と集中力を使う作品ではありましたね。

(評価:★3)

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