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DSCHさんの人気コメント: 更新順(9/16)

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★3太陽を盗んだ男(1979/日)破裂することを恐れずに繰り返し膨らます風船ガム。反復の予感が喪失された今、有り得ん、いやあ元気だわすげえわファンタジーだわと思う。真にバカげたテロリズムは「闇」から来るのではない。沢田の風貌の明るさも正解だろう。所謂「深淵」って、光で満ちてるのかもしれない。改めて「元気」って邪悪だ、と思った・・・とネタはいいが演出は賞味期限切れのダサさ。 [review]けにろん[投票(1)]
★3マイ・バック・ページ(2011/日)格好付けと暴力衝動に大義の言い訳の上塗りを重ねること。偏執的自己正当化を背後から襲う冷水のような後ろめたさ。安田陥落は冬だが、貫かれる季節感は夏の終わり(正しい)。ユメの跡の草いきれと蒸し暑さから、極寒の浅間へ。殆どこの「リアル」を「ファンタジー」としてしか受け止められない世代だが、普遍的な情感を提示したと思う。山下監督にしては悪意と慈しみの配合が後者に偏向してつらいが。けにろん[投票(1)]
★5赤ちゃん泥棒(1987/米)不可逆性の無常と滑稽を語り続けるコーエンは、象徴的なショットを必ず挿入する。多くが滑稽かつ陰惨な風景(宙を飛ぶ車、死体、流血etc)。が、ここでは「(さらった)赤ちゃんがかわいくて離せなくなっちゃった」と喜びと当惑で半ベソのホリーと、不安な変てこ顔のケイジそして赤ちゃんのスリーショット。嘲笑的でも僅かに優しいのが常だが、これは優しさ全開。「頑張れ」と言っている。まずここで涙が出る。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4マネー・ピット(1986/米)「破壊と修復こそ映画」なんて陳腐な物語論だが、基本をシンプルに貫く姿が崇高なのは確か。いいじゃんいいじゃんと思う。製作者という立場だが、破壊王スピルバーグの特質が邪悪な方面ではなく喜劇に昇華している少ない例。キッチンのピタゴラスイッチ的大崩壊のカット割り・カメラ・音響・ハンクスをはじめ、「間」がハイレベル。ハイドンの「驚愕」、空飛ぶ鶏肉を捉えるゴードン・ウィリスの撮影など、笑い所多数。ゑぎ[投票(1)]
★4レイダース 失われた聖櫃〈アーク〉(1981/米)何気にコードスレスレ(いや、引っ掛かってるか?)な描写、「冒険」を免罪符としたスピルバーグの無邪気な邪悪さに冷や冷やするこのシリーズ。本作も例外ではないが、これはいいバランス。脂の乗ったフォードのオーラは、笑顔、足の遅さなど、「愛嬌」が他の追随を許さない。この、無敵じゃない感が重要。あとカレン・アレンが不思議な程可愛い。この二人が映えるシーンを眺めるだけの幸せ。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ゾンビランド(2009/米)ゾンビに思い入れのない人間が観るな、とお叱りを受けそうだが、そんな私がわざわざ観て興味を引かれるのは、この明るい終末感。明るいのは「別に終わってなんかいない、むしろ既に終わってた」からである。ギャグめいた滅亡を眼前にしながら「遊び続ける」という中盤の病的な画でも喜ばせてくれるが、その自棄はついに「はじまり」への希望を凌駕しない。「今ここ」を理想郷にする。ベタでも嘘でも、縋るしかないのである。 [review]赤い戦車, 煽尼采[投票(2)]
★5パルプ・フィクション(1994/米)キャラを状況に放り込んだらどうなるかという純粋興味が最高の果実を結んでいる。サミュエルの圧倒的滑舌を筆頭に、会話劇のテンポは最早ミュージカル。サリー・メンケの編集も流石。戦禍をくぐった時計を巡る「英雄的」挿話を与太話(コーエン的な無常もない、単なる与太話)に変換する逆説的な真摯さや、駒と時制を統制して「我こそは神」と叫んでしまうあたりも、やっぱりタラちゃんカワイイわ、と思う。 [review]3819695, ナム太郎, ぽんしゅう[投票(3)]
★2ユメ十夜(2006/日)噴飯物。淡々と、かつ透徹した漱石の筆致から滲む静かでも強い死のにおい、妖気や美しさやおかしみの、再現も脱構築も為し得ていない。「裏切り」のセンスが途方もなく悪い上、ごく単純に、映画として「心」が死んでいる。何がやりたいんだ。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4永遠〈とわ〉に美しく(1992/米)人の営為に何の意味もないと断じ、犬も食わない痴話喧嘩描写の徹底に駄目押しで「永遠の戦い」の概念をプラスする意地悪さはコーエンをも凌駕する悪意。が、無常や達観よりもB級なバカ騒ぎに徹する潔さが愉快。医師ポラックのリアクション演技が傑作。ゴールディメリルは意外とか無駄ではなくむしろ役者冥利に尽きるのではなかろうか。とっても楽しそう。 [review]けにろん[投票(1)]
★5バッド・ルーテナント(2009/米)奇天烈極まりないケイジに対し、ある者は怪訝そうに曰く「何だお前?」。またある者は苦笑まじりに「面白え奴だな」。全くもって同感です。イグアナがチロチロと舌を出す感じで。終始そんな感じで。イタくて愉快な「人間失格」。 [review]Orpheus, 3819695, けにろん[投票(3)]
★3ゴーストバスターズ(1984/米)アルミ箔を貼り付けたみたいなガジェットや下らなすぎる下ネタ(門と鍵)、「度を超した災厄は冗談の形をとって現れる」という正鵠を射た展開など、イカした要素はあるし、無二の郷愁を感じさせることは間違いない。ただ、これが『サタデーナイトライブ』常連かと目を疑う程ライトマン演出に毒抜きされたマーレイエイクロイドが哀しい。テンポも悪い。やはりベルーシの破壊力が必要な作品だったのではないか。けにろん[投票(1)]
★5ハッシュ!(2001/日)「なんで、絶対、なんて言えるんだよ・・・!」と田辺誠一が絞り出すように発する言葉で思い出したのは、「あなたはすぐに絶対などと言う。私は、すごくそれを嫌がるの」という椎名林檎の歌だった。奇しくも制作年は2000年〜2001年、価値の混沌、ゼロ年代の始まりに符号していた。当時18歳で、以来、絶えず「絶対」という概念に「違和感」を感じて生きている僕には、この二つの作品は永遠に福音である。 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4海炭市叙景(2010/日)「待つ」ということが、その期待ゆえに強いる激しい痛み。彼らが待つ「何か」とは「幸福などといった名で呼ばれるもの」だが、時として、「求める」ことを許されない市井の人びとの多くはその名を忘れてしまうことすらある。痛くても、それが何かすら分からなくなっても、待つしかない。でも、待つことすら許されないとしたら、人は人でいられなくなるのではないか。 [review]まー, 3819695, 水那岐, ぽんしゅう[投票(4)]
★5紅の豚(1992/日)時代の道化=豚。時代の要請として「カッコいい英雄」で「あるべき」男が、徹頭徹尾時代を無視して自己陶酔する「破廉恥な豚」であることをわざわざ誇示する勇気。あの時代、あのイタリアで徹頭徹尾「カッコ悪く」「遊び続けること」は命懸けだ。何よりそれは、戦争を明るく放棄する反逆者として「カッコ良いこと」ではなかったか。好きな映画なんだけどなあ・・・ [review]煽尼采, シーチキン[投票(2)]
★3ニーチェの馬(2011/ハンガリー=仏=スイス=独)「食べて」「お願いだから」という女の語りかけに、「なぜ?」と奈落の瞳で返す馬。神も輪廻も永劫回帰も超人思想も、全ての言葉を殺害して世界は闇の中に溶ける。ニヒリズムの極北。 [review]けにろん, 赤い戦車[投票(2)]
★4シューテム・アップ(2007/米)人参食って訳も分からずエンジン全開。お前は馬か!というツッコミをモノともしない暴走が苦にならないのは、ネタの展開が超速で温度が的確なだけでなく、全ての冗談を負って立つオーウェンの真顔が完璧にクールでセクシーだから。冗談はこうでなければならない。ラグビーボールよろしく赤ん坊を抱えて暴風のアスレチックを駆け抜けるマジ顔に痺れた。超スポーティ。 [review]アブサン, けにろん[投票(2)]
★4モンスターズ・インク(2001/米)ユーモアのオブラートに包んであるが「世界は悲鳴を食い物にして回ってる」というリアルな世界収奪システムへの、さりげなくも切実な詠嘆が前フリとしてある。これが一気に機能不全に陥り転換して結実するラストの爽やかさ。反則だろうが何だろうが、「笑顔」への強い想いが胸を打つ正しい寓話で、ここでは「モンスター論」なぞ枝葉末節の重箱の隅。そして「名前」の映画。 [review]3819695[投票(1)]
★4Mr.インクレディブル(2004/米)再生産・強大化する敵に嬉々とする“Incredibles”。敵がいないとアイデンティティクライシスする家族像はヤバいんじゃとも思うが、まあヒーロー批評は『ダークナイト』とか『キックアス』あたりに任せて置いとこうよ、と思う。悪いもんは悪いとしっかり考えて分かっていればいい。ストレスフルな前半の溜めを一気に解放する父のジャイアントスイング、ダッシュ坊やの爆走や奥さんの啖呵、娘のキメ顔に涙が流れた。快感だった。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ワイルド・アット・ハート(1990/米)闇(クソッタレな世界)に灯るマッチの炎(愛)、なんて生半可にやれば笑われるだけだが、根がロマンチストのリンチが照れつつも本気で撮るから泣かせる。炎が世界を焼き焦がす破滅的展開かと思わせる開幕だが、意外にミニマムな生に拘泥するのがむしろ素晴らしい。単に世界を明るく照らそうというシンプルには強く共感する。後作の禍々しい陽光の方が高水準だが、この明るさは素敵だ。B級っぽい演出もパルプ小説的でいい味。 [review]ぽんしゅう, けにろん[投票(2)]
★4ゴーストライター(2011/仏=独=英)ユアンの人選について「英国内の“異邦人”(スコティッシュ)」というルーツに何かしらの意図を符号させようとしたのかどうかはよく知らない。それはともかく、底抜け無邪気な好奇心が人の皮を被って歩いているような、もっと言えば「爽やかな変態臭」をまとった稀有な風貌を正しく使い得た(実は)珍しい映画だと思う。多分『ビッグフィッシュ』以来。監督の職人芸は勿論だが、マクレガーでなければまずこの味は出ない。 [review]煽尼采, セント, 3819695, disjunctive[投票(4)]