[コメント] ワイルド・アット・ハート(1990/米)
闇(クソッタレな世界)に灯るマッチの炎(愛)、なんて生半可にやれば笑われるだけだが、根がロマンチストのリンチが照れつつも本気で撮るから泣かせる。炎が世界を焼き焦がす破滅的展開かと思わせる開幕だが、意外にミニマムな生に拘泥するのがむしろ素晴らしい。単に世界を明るく照らそうというシンプルには強く共感する。後作の禍々しい陽光の方が高水準だが、この明るさは素敵だ。B級っぽい演出もパルプ小説的でいい味。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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破滅で終わらないのがいい。死んで美化される愛などない。鼻を折られてもカネがなくても変態ギャングがあれこれ騒ごうとヘビ皮のジャケットや厚化粧が似合っていようとなかろうと、ラブミーテンダー歌ってメロメロな関係があればどうにか生きていける。安吾みたいで素敵だ。変態ギャングの顛末語りがほとんど放棄されているのもいい。復讐しに行って血を流したりしない。勝手にやっとれ、俺らにはラブミーテンダーがあるから。
ローラ・ダーンは絶対にかわいい。ブスと呼ぶ奴は表へ出ろ。
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