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[コメント] 哭声 コクソン(2016/韓国=米)

信じる信じないや嘘や本当ではなく、信じたいか信じたくないかの願望。そこに明確な根拠はなく、提示される「あからさまな怪しさ」に人はひたすら引き摺られ、惑わされる。その弱さに「悪霊」は付け込み、しまいには人そのものが「悪霊」になってしまう。真実は常に苦く、願望の前に脆弱である。古典を踏まえ、大袈裟ながら誇張ではなく、事実こんなものだと納得させられる。ラストは泣いた。こんなものに人は勝てないのだ。
DSCH

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







教訓話的な所はおいても、娯楽映画として極めて真っ当で面白いと思う。エクストリームが高じてギャグになったりならなかったりする匙加減がこの監督らしくて好印象。仰け反った犠牲者の鎖骨が折れるシーンにはぎょっとした。『エイリアン』以来のショック。一方、過去二策同様、キリスト教のモチーフは蛇足である。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)袋のうさぎ けにろん[*]

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