[コメント] ミックマック(2009/仏)
スクラップ製の悪戯で暴力をおちょくり倒すという心意気。ユーモアは世界を救う。「暴力はユーモアで軽く凌駕できる、むしろすべきだ、え?何かおかしい?」とでも言わんばかりの素朴な楽観的哲学を浅慮と見るか否かは自由。私はこの愛しき浅慮を肯定する。また、戦争被害を一言で「流れ弾」と示唆する導入が結構鋭い。「ジュネ主義的」なコミカル演出・撮影もクリーンヒット。世界観と矛盾しない。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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爆発シーンは正味驚いた。遊んでるように見えて結構本気、という姿勢は私は大好きです。
ただ、「リベリオン」達の中に若干役に立ってなさそうな人がいるのが気になる。ご都合主義なら徹底を。脳髄の銃弾の件も不完全燃焼。
「柔軟女」「数字女」は非常にキュート。このテのにはどうしてもヤラれてしまう・・・いわゆる『ゴーストワールド』症候群。
・・・そんなものない、か。
ところで、ジュネ好きの方って、みんな『ゴーストワールド』症候群にかかってるんじゃないか、と思う。
・・・そんなことない、か。
※ 原題"Micmacs a tire-larigot"
原題はオランダ語mutemacque(ミュートマック=反乱)をtic-tac(チックタック)という語感にもじったもの。 a tire-larigot は「たらふく」の意。
・・・とのこと。「悪戯をたらふく食らえ」。みたいな感じでしょうか。
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