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[コメント] スープ・オペラ(2010/日)

そして、誰もいなくなった…
田邉 晴彦

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







(劇中の役名をよく覚えていないので  役者さんの名前で書かせてもらいます。すんません。)

軽妙なタッチでテンポよく描かれる前半部分は ソープオペラとして非常に楽しく観れましたね。

特に、西島隆弘さんと藤竜也さんが登場してから、 坂井真紀さんと同居を始めるまでのストーリーテリングは 福田里香さんの提唱する「フード理論」に沿った演出が施されていて、 手際良く状況設定をすませたなぁと感心しました。

で、も、

はっきり言って、後半部分は退屈ですね。 坂井さんが藤さんの持っていたある手紙を発見して、 「藤さんは自分のお父さんではないだろうか?」 というテーマが推進力になっているんですが、、 藤さんが自分が坂井さんの父親だってことを 隠さなくちゃいけない切迫した理由がないから、 カミングアウトが盛り上がりに欠けるんです。

前半は★3 後半は★2 といった印象でしたから、 結果として★2にしました。

ただ、この作品は癒し系エクスプロイテーション映画であり 緩い日常を緩く描くメルヘンですから、 そういう映画を観たい人のニーズを満たす出来栄えではあるとも思います。

(評価:★2)

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