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[コメント] 青空のゆくえ(2005/日)

最後のショットから明確なように、本作はそれぞれに多感な時期を迎えている5人の少女が一人の少年の転校をきっかけに悩み苦しみ衝突し支え合いながら友情をはぐくんでいくストーリーである。
田邉 晴彦

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







2時間という尺の中でキャラクター一人ひとりを丹念に描いており、最後の5人ならんだ様子のフォトジェニックさとキャッキャ感はもうたまらん(ムフ)という感はあるのだが…

そういう意味で言えば、明らかに主人公の少年の友達の引きこもり君の存在が希薄、もしくは余剰と言わざるをえない。別段キャラクターを掘り下げる様子もなく、ストーリーテリング上もさしたる役割を果たしていない。思い切って彼周りのエピソードをそいでしまって、主人公の少年を少女たちにとっての完全なマクガフィン化した方が、90分くらいでよりソソる映画が撮れたのではないだろうか。

いずれにせよ、「気持ち悪い」とつぶやく腹グロ黒川芽以や「毎度〜」と顔を出す天然素材・多部ちゃんの女優としての萌芽を十分堪能できる一作であることは間違いない。

(補記)編集というか、音楽の使い方が下手。キャラクターの暗部を描くシーンのすぐ直後に能天気な夏100%のBGM&ショットを入れてくるから、画面上に流れるエモーションがひどく散漫に感じる。観ている方としても感情が連続しないので、昂ぶらないよ。

(評価:★3)

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