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[コメント] 愛と死をみつめて(1964/日)

難病物には違いないが、吉永小百合の聡明さ、清楚さで魅せてしまう。老人患者たちから可愛がられるそのキャラクターは、彼女のイメージそのものだ。さらに私は浜田光夫に惚れた。初めて彼を良いと思った。
青山実花

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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吉永小百合浜田光夫。彼らの映画をそれほど沢山観ているわけではないが、どうもその魅力に関して、今まで理解できなかった私だが、この映画は良かった。難病に苦しみながらも、周囲の人間から好かれる吉永小百合の聡明さも分かったし、何より浜田光夫の優しさが心に沁みた。病気の恋人を思いやり、時に彼女の弱気を叱る彼が本当に素敵に思えた。

恋人とはいえ、彼女の病状について父親と一緒になって説明を受けるという、当時の個人情報管理の薄さには驚くし、さらには、彼女の病室に泊まってしまうという事にもビックリだ(もちろん、何もないのではあるが)。でも、その寝泊りの数日間を、「私たちは夫婦のような気持ちになった」と吉永が日記に書いている通り、それは至福のひと時であったに違いない。大好きな彼と寝起きを共にするという喜びは、何物にも代え難いものであろう。

特定の宗教団体の名前が出てきた事にも驚く。当時の認識はそんなものだったのか。何かの力が働いたのか。現在ではタブーとでも言うような扱いなのに。大きな肩入れも否定もしていないので、ただの日常会話なのかもしれぬが。

(評価:★3)

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