広末涼子一人にこれだけ振り回されるのも癪な話だが、『おくりびと』の二の舞はもうイヤだと思っていたので、観る前から身構えていたのだ。でも、今回は作家先生の愛人役を上手く演じていた。インテリなんだか馬鹿なんだかよく分からない眼鏡も、似合っていたように思う。

松たか子は、健気な妻の役が上手くハマっていたように思う。浅野忠信とのシーンより、小料理屋で生き生きと働く姿が良い。

妻夫木聡は大好きだが、今回の役はいただけない。松たか子に恋心を抱いたと勘違いしたのは、彼女がファンである作家先生の妻だからであって、先生に見られたと知った途端逃げ出した姿は、こちらの方が観ていて恥ずかしかった。