コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 秋日和(1960/日)

私は女性だからだろうか、『晩春』より胸に迫ってくるものがあった。娘を嫁に出す母。自分の淋しさを押し殺して、娘の幸せを願う。「父と娘」の関係とはまた違う、言葉では表わせない気持ちがここにある。
青山実花

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







子供には、結婚前に一人暮らしさせる事が必要かも、と本気で思ってしまったくらい、なんとも切ない気持ち。昨日まで、笑ったり喧嘩したり、生まれた時から時を共にしてきた娘が突然いなくなるって、どれだけ淋しい事なんだろ。結婚まで、短期間でも別生活の訓練をしておかないと、耐えられそうにもないわ、と、本作を観て思ってしまった次第。

それに引き替え、3人の親爺共はなんか好かんわ。特に冒頭、原節子を褒めちぎったあと、料亭の女将を馬鹿にするように笑った場面なんぞ、いかにもその人を見下した態度に気分が悪くなった。

岡田茉莉子が元気で可愛い。全体にのんびりした台詞回しが多い中、一人で気を吐いている。司葉子が勝手に臍を曲げていても、へこたれず、彼女の家を訪ねるような強さと優しさがある。こういう子をお嫁に貰うのが一番いいと思うのだが。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)牛乳瓶 ジェリー[*] けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。