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[コメント] お茶漬の味(1952/日)

小津監督の心理映画。女性の憧れを鋭く描いている。無駄だらけのカット、必要なカットを必要としない構成にあっとされまり。東京物語が映画とは何か?の答えだとしたら、お茶漬けの味は、心理とは何か?の問いの答えに思える。
いちたすに

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







必要なカットをなくして、それぞれのカット頭、カット尻をすごく長く使っている。それにただ驚くばかり。

これはラスト10分のため、つまりギャップを取り入れた作品のように思っている。 ラスト前まで、ずーっと奥さんを悪いように見せている。観賞しているこっちもこんな奥さんやだなと思う。 がラスト旦那様が飛行機から一時もどってくる直前のわずか数カットの沈黙を使い、全てを逆転させる。悪い顔の奥さんも素敵な顔になる。どうしてあのわずか数カットでギャップを作り、お茶漬けのシーンの成立をさせられるのか?

おそらく、ショットとショットの繋がり、全体のバランスセンスがずば抜けてよいからだろうと思う。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)おーい粗茶[*] けにろん[*] 3819695[*]

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