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[コメント] デッド・ドント・ダイ(2019/米)

粋な台詞回しは結構あったけど、オフビート感の創出は過去作ほど上手くいってないとは思う。ジャンル映画としても物足りなさが残る。
赤い戦車

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







例えばクリーヴランドから来た3人組がモーテルの主に襲われるのを、地名の台詞と時計の付いた腕を食べているショットの提示で済ませる。こういう確かに賢い処理が散見されるが、反面ジャンルへの偏愛が今一つ感じられない要因になっている。断頭への執拗な拘りは良い。

そういう意味で一番ジャームッシュ「らしい」といえるのは、ダイナーの惨たらしい現場を3人の保安官が到着した順番に繰り返し見ていくところかな。あと、少年院の3人のエピソードがいくらなんでも尻切れとんぼすぎるのでは。UFOは許せてもこれはちょっと…

また、トム・ウェイツが森を歩くシーンで太陽光のハレーションをわざと取り入れてる画面があったけど、ああいう90〜00年代初頭のような画を良しとするジャームッシュの感性も古臭くなったと思う。『パターソン』は悪くなかったが、やはり全盛期は『リミッツ・オブ・コントロール』までではないか。

※ビル・マーレイの落ちる墓穴の墓碑名がサミュエル・フラーだった。

(評価:★3)

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