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[コメント] M:i:III(2006/米)

トム・クルーズの作戦勝ち。
サイモン64

一作目で「スパイ大作戦」ファンの期待に応えて旧シリーズを丁寧になぞりながらも、フェルプス君を亡き者にしてしまったトム・クルーズ。

二作目でジョン・ウーを招き、まるで『フェイス・オフ』みたいな絵を作って、ナニもかもぶちこわしにしてくれたトム・クルーズ。

三作目。どんな映画作っても前作以下の評価にはなりようがないので、極めてオーソドックスに作る。自分の作りたいように。これがまた面白いからタチが悪い。もう「スパイ大作戦」はトム・クルーズのモノだ。これからはもう「ミッション・インポッシブル」なのだ。

冒頭のびっくりカウントダウン映像から結婚パーティを経て教え子救出に至るまでのパートで、絶望感と終盤への布石を観客の脳裏に植え付ける。

その後に続くバチカン大作戦から一転橋上の犯人護送失敗を描く中盤と、事件解決までがすさまじいテンポで展開される。

よくこれだけの話を詰め込んで、各登場人物の位置関係が明確にわかるのか不思議なくらいだ。本当に脚本と構成を練りに練っているんだろうなと言う気がする。引き合いに出すのはどうかと思うが『キャシャーン』の監督はこの映画を百回くらい見て、ちょっとは見習ってもらいたい。

ただ、基本割り切った関係のはずの諜報組織が、この映画ではなんか青春グラフィティみたいな仲良し組織になっているのがワケワカなのだが、ま、いいか映画だしという気になった。

こうして過去のテレビシリーズの呪縛から逃れたトム・クルーズは以降のシリーズは彼の思うままに作れるようになったのであった。めでたしめでたし。旧シリーズが好きな者としても、面白い映画が見られるならそれでもいいと思う。

関係ないけどイーサンのヨメはマイケル・ジャクソンに似てると思う。

(評価:★5)

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