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[コメント] 美女と野獣(2014/仏=独)

馬鹿と云った人が馬鹿。と教育されてきたので「馬鹿っ!」と罵ることこそ控えるが、この映画のスタッフは軒並みあんぽんたん、そうでなければすっとこどっこいとしか思えない。クリストフ・ボーカルヌにも失望した。仮に計量が可能ならば、その失望の大きさはビッグエッグおよそ三個分に相当するだろう。
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私が見た限りのレア・セドゥ出演作では最も愚かしい映画だが、ややもすると彼女の女優としての可能性を最も強く感じさせる作品でもあるかもしれない。総じて不味い出来の作だからこそ、その中で彼女の聡明さが際立っている。というのは、物語の主調から解き放たれてはいないので表立ってこそいないが、彼女の造型が「強がりで冗談好きな長広舌のお嬢」という喜劇志向を隠し持っているからだ。また、彼女が率先する他にもいくつかの喜劇的細部を持っていることが映画としても救われるところで、さればこそ全篇をより率直なロマンティック・コメディとして語り直したい。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)jollyjoker

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