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[コメント] レヴェナント:蘇えりし者(2015/米)

エマニュエル・ルベツキだけでは飽き足らず、ジャック・フィスクジャクリーン・ウェストまで登用し、撮影の自然崇拝と「詩的な」回想に励む。テレンス・マリック化症候群が重篤だ。しかし「およしなさい」などと親身な忠言はすまい。私とこの演出家の間には一遍も一片も友情が通ったことはないからだ。
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とは云え未開の荒野や山岳で大いに必死アクションを繰り広げようという趣向は、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの前作『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』よりもよほど好感が持てる。特権的被写体を定めないまま、場を三六〇度にわたってアクション空間として費消しようとする乱戦撮影は、とりわけその目撃性と体感性にかけて、『神々のたそがれ』の方法で『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を撮ろうとしたものだ。と云ったら過言だろうか。過言である。

 暖をとるために馬の腹を掻っ捌いてその中に潜り込むというのは『馬々と人間たち』で目にしたときも「わあ」と思いましたけれども、案外に寒冷地ではポピュラーな方法なのでしょうか。このようなことをせねばならなくならないように、くれぐれも防寒対策には万全を期したいと襟を正しました。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)おーい粗茶[*] ペペロンチーノ[*] DSCH[*] けにろん[*] jollyjoker[*]

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