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[コメント] プルーフ・オブ・マイ・ライフ(2005/米)

スリリングな三幕ものの心理劇。情緒不安定なヒロインをグウィネス・パルトロウが好演していて見直した。
shiono

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いったい何の話なのか?と惑わされた序盤から40分まではパルトロウ視点で、ジェイク・ギレンホールやホープ・デイビスが無理解な人物に見えるが、次の30分で立場が逆転してパルトロウのほうがむしろ周囲から浮いた奇人に見えてくる。

その間に複数のテンションの高い対話劇があり、そこからパルトロウの人格が紐解くように表されていく過程がいい。父アンソニー・ホプキンスが存命中だったころの親子のカットバックを、いくつかに分散したことの効果がでている。

お互いが唯一の理解者だった父と娘の共通言語は数学だったが、知性が損なわれることで会話そのものも成り立たなくなった。そしてパルトロウは自分もまた父のような晩年をおくることを恐れている。ホプキンスの終焉と重なるように彼女が無気力という病に蝕まれていったのも無理からぬことだ。

パルトロウがニューヨーク行きを翻意したその心象は、証明するような類のものではない。父の代わりに成し得た偉業のノートを、鍵のかかる引き出しに静かにしまったその気持ち、それは知性ではなく愛情である。

(評価:★4)

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