[コメント] グリーンホーネット(2011/米)
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ベンジャミン(クリストフ・ヴァルツ)によるグリーンホーネット抹殺指示が手下たちに伝わっていくところにミシェル・ゴンドリーらしさが出ているといえば出ているが、どちらかといえば人をしっかり描く彼の本領は本作の中にほとんど発揮されていないと言って良いと思う。人物表現はステレオタイプか、表層的な表現に終始し、ほとんどのキャラに魅力を感じない。ヒーローものでこの感想はかなりまずいと思う。
また、これは脚本の問題だと思うがストーリーの転換点も上手くない。ブリット(セス・ローゲン)とカトー(ジェイ・チョウ)がバディ化する際の表現をしっかり描いていないのでストーリーの幹がグダグダになっているためではないか。自警団的行動を開始するところ、一旦関係が決裂してからそれが修復するところ、レノア(キャメロン・ディアス)の組み込み方、いずれも適当のそしりを免れないレベルである。今回の悪役も「悪人」というか自分たちの仲間だとある意味で信用してグリーンホーネットに近づいていない。ストーリーの根本設定が完全におざなりにされているではないか。笑えるシーンを作るのも結構ではあるが、これで乗れというほうが難しい。
まぁ、最後のアクションシーンは良かったので、悪いなりにも満足感は得る事が出来たが、それ以外の部分は相当悪い。今後、次作を作るとしても最低、セス・ローゲンは制作サイドからは外すべきである。それが出来ないのであれば、やめたほうが良い。
(2011.01.30 109シネマズMM横浜)
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