時代考証がおかしかろうが風俗考証がおかしかろうが衣装考証がおかしかろうが、そんなもんは「フィクション」なんだからどうでも良いのです。が、そこにはセンスが無くちゃならんだろ。映画としてのセンスがゼロ。これはもう致命的。

セットも衣装も小道具も蜷川実花色なのは、そういうコンセプトで作ってるんだから好きな人には良いでしょう。んが、スクリーンで観てバランスが悪過ぎる。お互いを殺し合ってて画として全く綺麗じゃない。だから俳優が生きない。カメラ覗いて気付くダロ、蜷川監督。

脚本も「あ〜そうそう、遊廓って言ったらそんなイメージよね〜」ってなエピソードを繋げただけ（これって脚本？）

そんな台本だから、そこそこ魅力的な俳優が揃いながら、誰も役のキャラクターを確立できないまま、私からするとどの役にも感情移入できないまま話が進みます。（左團次さんだけは別だけど）。

ラストも意味不明。てか、茶番。

素人が集まって映画作ろうなんて、そりゃ最初から無理な話なんですが。ここまで酷いとは。

監督もスタッフも出演者も、誰も歌舞伎なんか観たこと無いんでしょうね。もっと良いものが既にあるのになぁ。

いや、歌舞伎は言うに及ばず、邦画もちゃんと観た事ないんじゃないでしょうか。だって映画になってないんだもん。邦画もここまで落ちたか。

豪華キャストによる椎名林檎のPVとしては100点。映画としては10点（金魚が可愛いから10点）。

私はこんなもん映画とは認めません。