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[コメント] 歩いても 歩いても(2007/日)

樹木希林がすごい良かった。ラストは??
夢ギドラ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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樹木希林は、すごい人だと思った。「人間って分からないものねえ」みたいな科白。感動とかじゃないんだけど、心にスッと科白が入ってきて、涙が出てビックリした。アルバムの入った引き出し開ける表情もすごい。

3人の子供の小さな手が、ピンクの花を触ろうとヒラヒラ踊る。なぜだかボロ泣き。意味があるんだか無いんだか分からない日常の風景。感動や共感でもなく、泣かせるってのは、力がある作品なんだと思う。

長回しで科白の掛け合いが絶妙で面白かったし、おじいちゃんがこっそり墓参りしたときのヒマワリを、おばあちゃんが他所の墓に入れてしまう、というような脚本の流れも面白かった。

ラストは連れ子の位置を考えると、意外な感じ? 亡き父とおなじピアノの調律師を密かに希望していた子が、血の繋がらないおじいちゃんから、跡継ぎにと誘われた。さぞ救われただろうと思った。おばあちゃんの言動を見てて、死んだ兎に手紙を書く意味を知った。

本作は家族のはなし。孫と祖父母の無意識的な関わりのエピソードを積み重ねることで、彼が紛れもなく孫である、と納得する展開。ここに作家の意図をみたので、ラストで子供が(血で繋がった子供が)生まれていたことに、拍子抜け。いや、蝶のエピソードが世代間を越えていくことを言いたかったと分かるのだけれど、論点がズレた気がしないでもない。

(評価:★4)

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