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disjunctiveさんの人気コメント: 更新順(3/33)

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★4嵐の勇者たち(1969/日)裕次郎が小百合を盾にして渡一家と合流するところ。小百合の小顔とあの顔厚が対比され遠近感が狂うあまり、「デケエ面してんな」とメタ突っ込みが入る。 [review]けにろん[投票(1)]
★4あるいは裏切りという名の犬(2004/仏)叙述的な警察映画だと誤解させてくるから、公務員のラテン的遵法感覚についていけなくなる。ヒゲ面のオッサンたちは眉間を起伏させながら、ひたすら飲酒・喫煙・脱衣・銃撃に勤しみ、肉体主義で質感と劇伴の安さを圧しようと忙殺される。 [review]けにろん[投票(1)]
★4ジェロニモ(1993/米)昼間の追跡で人の性能を展示し、夕べになれば焚火の前でオッサンが新人に演説を振るう。ジミー大西は素直だからオッサンの雄弁は留まるところを知らない。山場はいずれもオッサンの内紛である。 [review]けにろん, ゑぎ[投票(2)]
★4そして僕は途方に暮れる(2022/日)寄生術が野村周平の天然に報復されるようなフラストレーションの仕込みと解消のサイクルがどこかで乱調している。リウマチの圧は戯画的な顛末で中和される。しかしそれを中和しては話が終わるから、 原田美枝子の性格は軌道修正してしまう。 [review]けにろん[投票(1)]
★4マスカレード・ホテル(2018/日)事実上のオムニバスに脈略を与えようとして劇伴が出来事を盛る。ロビーに入った客にオーバーアクトさせ、ホテルの格の指標とする。美術と演出がホテルの質感を保証できないのであり、バックオフィスに戻らないと画面が落ち着かない。 [review]けにろん[投票(1)]
★3毎日が夏休み(1994/日)自閉スペクトラムを根性で矯正できるわけがないから因果がおかしくなる。火事場に義父を向かわせたのは拘りなのだが、その現場で矯正が勃発する。しかし向かえた時点で矯正の必要がない。主軸は矯正ではなく意図せざる善にあり、 [review]ぽんしゅう[投票(1)]
★4西鶴一代女(1952/日)冒頭から三船の野趣に腰を砕くように、男運の圧によって自在に変形する絹代の粘体感は順応力であり、薄幸の幾何学の型である。不幸の多面体に対応するうちに美術は意匠を失い、ネオレアリズモのような無国籍の郊外となる。 [review]けにろん[投票(1)]
★4幕末太陽傳(1957/日)個人の事情としては、その性能はここに置いておくべきものではない。局地的なこの遁走願望は階級脱出の体裁をとりながら、マルサスの限界に達した近世社会の窮状を概観する。 [review]ゑぎ[投票(1)]
★3女囚701号 さそり(1972/日)冒頭の川辺と経血に独房の漏水。これは本来タルコフスキーに近い代物と思われるが、東映東京というシステムは怪奇のフォーマットで対応する以外に術を知らない。 [review]ゑぎ, けにろん[投票(2)]
★4ハンターキラー 潜航せよ(2018/英=中国=米)人を意地の発動へ追い込む段取りがある。主人が寄せてくる情が義理の負債を負わせる。何としても信用に応えたい切迫は同業の連帯感と混線しながら仮想敵に感化を及ぼす。それぞれの現場で培われる義理の網の目は合成され権力の正統性に力の裏付けを与える。 [review]けにろん[投票(1)]
★3素晴らしき哉、人生!(1946/米)「友あるものは救われる!」――すいません、友だちいないのですが。モノリス砥石, Sigenoriyuki[投票(2)]
★3ウォーターボーイズ(2001/日)観念的には青春の消化不良によって状況に追い込まれていく。チケットと‟合宿”という先約された物理的要件は観念を下支えするにとどまらず、手段と目的が逆転するほど段取りにのめり込む。追い込まれる状況の定義に誤誘導があり、 [review]DSCH[投票(1)]
★3ある男(2021/日)安藤サクラと比較すれば窪田正孝の負い目は薄くなる。自分の決断が招いた災厄だから安藤の自責には根拠がある。窪田の境遇に自身の責任はなく、しかも不利益は内面にとどまり社会化が乏しい。負い目の社会化は妻夫木聡を通して代理的に発現するに過ぎない [review]けにろん[投票(1)]
★4ヴァイブレータ(2003/日)顔だけを見ていれば、寺島の乱脈に大森は引いている。実際は彼の表情は感情に対応していない。能面のように受け手の心象を反映するにすぎない。 [review]けにろん, ぽんしゅう, DSCH[投票(3)]
★3ワイルド・スピード スーパーコンボ(2019/米)不可能がない裁量的技術至上主義は不安をいかに知覚するのか。サイズが三者三様のヒゲに覆われた卵たちが、慣性力によって車中を縦横し女の下肢に巻きつかれ宙づりとなる。 [review]けにろん[投票(1)]
★3レジェンド&バタフライ(2023/日)綾瀬はるかから光秀にマスターマインドが交代してキムタクがトラブったのであるが、この機序に意識的ではない作者はむしろトラブルを恋愛の手段と見なすあまり、キムタクの闇落ちには段階を踏ませずとつぜん人が変わる。 [review]死ぬまでシネマ, けにろん[投票(2)]
★4イニシェリン島の精霊(2022/英)コリン・ファレルを沈思させれば、文法上は彼の主観に入ったことになり、境界知能に自省が生じたと思わせる。しかし直後の行動で、男は学習を拒絶し自らの自意識の欠落を表明し、受け手との視点の同期は誤解だったと判明させる。 [review]けにろん[投票(1)]
★4Wの悲劇(1984/日)最初にあるのは科を作る猟奇じみた幼児体へのおののきである。泥酔の件から幼児体型は天然と結託しアイドル映画の畏怖をもたらす。 [review]けにろん, ぽんしゅう[投票(2)]
★3崖上のスパイ(2021/中国)目的は明示される。手段がほぼ全編にわたり不明である。この前衛的な構成によって劇中人物たちは手持ち無沙汰に陥り、マンガのような洋館で食って寝るだけの喜劇をやり始める。リウ・ハオツンも場違いの感が甚だしい。 [review]けにろん[投票(1)]
★4クリード 炎の宿敵(2018/米)劇中で幾度か指摘されるように、ドラゴ親子の恨み節を越える動機を提示できるどころか、逆に彼らの動機を強化してしまう結末でしかない。ジョーダンの方は去勢された男の顔が様になりすぎて、試合終盤ではその負け犬感がドラゴ組の悔しさと混然一体となる。 [review]けにろん[投票(1)]