[コメント] 私のように美しい娘(1972/仏)
男の生理を以てしか、存続を許されない愛により、女は一種の現象として描画される。他方で、意味を語りたいという当然の邪念が、ただの現象であるはずの女に憎悪を抱く。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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受け手であるわれわれも、その憎悪に引きずられるが、現象は対象になりえず、感情の掃け口がない。現象でありながら意味が定着する場所。あるいは、意味が定着しながら、現象であり続ける場所。最後に、密かに現象を意味化しようとするタイプライターの打鍵の行為がもたらす解放感が、それである。
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