コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 無防備都市(1945/伊)

マンフレディに対するご婦人のシナの作り様からマリーナの顛末に至るまで攻撃的な母性が充溢するのだが、攻撃性と母性がかみ合わないようにその充溢には不斉がある。
disjunctive

物語を動かすのはゲシュタポであり、イタリア側の話は神父のお使いでピークアウトしている。しかし観察の対象はあくまでレジスタンスである。ロケとセットの質感と文法の亀裂もいうまでもない。ただ、パッチワークが継ぎ接ぎのまま昂揚する異様さもあって、たとえば結末の峻烈さにはまるで野掛けをやるような閑雅さがある。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。