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[コメント] ビースト・ストーカー/証人(2008/香港)

ニコラス・ツェーが真空のように災厄を引き寄せていく偶然の過剰は情実社会の密度を反映しているのだが、不幸の集中に比例して事態は逆に放散し先が見えなくなる。ニック・チョン宅の構造がわからないまま、夫婦の話が進行するように。
disjunctive

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







事態は不幸の中心に進んではいたのだが、その収束こそ受け手から隠しておきたい感覚であるゆえに、エスカレーターを逆走する浮遊感に苛まれる。しかし行き着いた災厄の中心こそ、焦点のぼやけた非人称の空間なのだ。

(評価:★4)

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