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デナさんのお気に入りコメント(1/51)

旅情(1955/米=英)★4 行き遅れハイミスの感傷旅行のリード役は少年から頃合いの中年男へリレーされるが映画には悪意の欠片も存在しない。サンマルコ広場の景観が荘厳な華やぎで彼女の悲喜交々を彩るだろう。その端正なカラーの色調。そして傑出したラストの小粋なくちなし使い。 (けにろん)[投票(2)]
コピーキャット(1995/米)★2 ウィーバーハンターの一見逆ではと思わせる配役が効果的に使われた節も無い。殺し方の趣向に拘る題材であるなら撮り方もゴシックに主張していいのだが流されてるだけ。同ジャンルの巨峰『セブン』と同年公開なのが侘しいさしたる見せ場もない凡作。 (けにろん)[投票(1)]
結婚しない女(1978/米)★4 未だ離婚が一般化する以前に於いて尚その衝撃を徒に煽情的に描かぬスタンスを早朝のマンハッタンのシーンに代表される空気の透明感が支える。人生の難事を切り抜ける処し方は女性の自立云々より根源的な生き方へ示唆を与えるだろう。クレイバーグが良い。 (けにろん)[投票(1)]
エグゼクティブ デシジョン(1996/米)★4 再使用不能の禁じ手がものの見事に決まり絶望と喪失の余韻がオーラのように映画を支配する。事務屋が先頭に立たざるを得ない展開は在りがちだとしてもオーラにより設定の真摯は担保される。他の同種映画を突き放し得たのはキャスティングを含めた企画の勝利。 (けにろん)[投票(1)]
カプリコン1(1978/米)★4 未だ陰謀説も敷衍せぬ時代にこのアイデアがあれば前半はもって当たり前なのだが、後半になり展開がSF色を脱色されても全くダレないのが驚嘆。ローアングル主観カースタントや眼前ヘリ浮上の望遠近接効果。ハイアムズ始祖のアクション演出は少なくない。 (けにろん)[投票(5)]
天然コケッコー(2007/日)★3 これ、田舎を馬鹿にしてないか? [review] (青山実花)[投票(2)]
ワイルドシングス(1998/米)★3 女性陣はまぁいいとして、何なんだ?ケヴィン・ベーコンのあのサービスカットは。「必要があるならヌードも厭いません」とは、よく女優が口にする言葉ではあるが、全く必要もない場面で、何故あんなお姿を晒す?ケビンさん。 (青山実花)[投票(1)]
SUPER 8 スーパーエイト(2011/米)★5 普通と普遍は違うんだよ [review] (HAL9000)[投票(7)]
東南角部屋二階の女(2008/日)★2 イライラする。 [review] (青山実花)[投票(1)]
嵐を呼ぶ男(1957/日)★3 岩佐一泉のカメラの奥行きがスコープ画面に映える。廃屋ビルで痛めつけられる裕次郎をめぐる立体感の把握。井上梅次脚本の、青年たちの内面吐露の幼さは如何ともし難いが、それを凌駕する画面に唸る。高度成長時代の東京を描くダイナミズムは大いに画面から横溢している。再三劇中で繰り返される「荒々しい力」の体現だ。 (水那岐)[投票(3)]
Mommy マミー(2014/カナダ)★1 こういうキャラクターこそ、何らかのイメージを仮託されたメタファーとして観るべきなのは理解している。だが、自分にとっては一歩手前でこの母子は嫌悪感を呼び覚まされる対象としか映らなかった。早い話、グザヴィエ・ドランの演出意図がどうであれ同じ人間として交流したくない存在だ。精神疾患うんぬんというのは入口に過ぎず、他人の現実の人生を無視し、踏みにじった溺愛に虫唾が走るのだ。 (水那岐)[投票(2)]
夜逃げ屋本舗(1992/日)★3 今観ると、大竹しのぶの言い分の方が至極真っ当。一番イラつくのは石野陽子。 バブルがはじけた1991年の翌年の公開という事は、夜逃げしたい輩が世間には大勢いたという事か。 (青山実花)[投票(1)]
グロリア(1999/米)★3 シャロン・ストーン姐さんは10年後、本当に少年を自分の情夫にしていそうで怖いわ(笑)。 (青山実花)[投票(1)]
馬鹿が戦車でやって来る(1964/日)★3 小さな悪意の総和が加虐のマスエネルギーへと変質する閉鎖集団の暴走を描いているのだが『ドッグヴィル』な不可逆的帰結ではなく安寧な寓話世界へ閉じ込めようとする。戦車というアイコンの衝撃性が殻を打破するかもと山田に期待することが間違いなのだ。 (けにろん)[投票(2)]
トータル・リコール(1990/米)★3 仮想と現実の相互侵蝕など面倒とばかりに目ん玉ビヨーンやおっぱいビローンとかの方へと向かうバーホーベンの関心ベクトル。だが一方でその生来の胡散臭さが随所でモノマニアックに表出するのがキッチュだ。額の汗や自壊する着ぐるみや追跡での殺戮など。 (けにろん)[投票(5)]
恋人たちの食卓(1994/台湾)★4 謙虚な長女とおキャンな三女に比して割喰う次女をバブリッシュなキャリアOLに設定し父親の対立項として設定したのが巧みで、氷解の楔が「料理」であることも良い。アン・リーのこの頃の演出は不器用だが真摯で骨太。出てくる料理の数々も悉く美味そう。 (けにろん)[投票(1)]
ひまわり(1970/伊)★4 序盤の笑劇的導入が温いなりに効き悲劇への転調を際立たせる。絶望の中から見出した微かな希望を胸に1人行く異国。沈む気持ちに突き刺さる広大な向日葵畑と煽情的音楽は大向うを唸らせるこれでもか感だ。再会シーンの間の演出こそデ・シーカ最後の輝き。 (けにろん)[投票(6)]
バベットの晩餐会(1987/デンマーク)★5 幸せに多少は惹かれても慎ましやかな生き方を選択した姉妹の長い人生に捧げられた至福の1夜。謙虚に絶対の天才を隠していたトリックスター、バベットが舞い降りた幸運を機にスパークさせる奉仕の演舞。豪奢な料理の本当の食べられ方は1回限りだから美しい。 (けにろん)[投票(4)]
卍(1964/日)★3 女2人の愛憎劇なら未だしもだが、男2人が絡んできてのすったもんだに何ひとつ興趣を覚えないのが致命的。今となってのレトロ感が適度に笑えるし、小林のフレームワークも高度に的確だが、増村の語り口の性急なハイトーンが一本調子すぎてしんどい。 (けにろん)[投票(5)]
家族ゲーム(1983/日)★5 盛り込むではなく削ぎ落とすアプローチで60年代ゴダール的ポップへの回帰が図られた上でボソボソ声の優作が止めを押す。十三さおりの硬軟助演の妙もハマり全てが理想的な上、ブニュエルな晩餐から終末示唆の午睡。神業的な出来だ。 (けにろん)[投票(3)]