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[コメント] マトリックス レボリューションズ(2003/米)

そしてマトリックスは、巡る。
平敦司

「マトリックス」シリーズは、システムへの叛逆の物語のはずでした。 少なくても「マトリックス」を見たときはそう思いました。

「〜リローデッド」でも、そう思ってました。

救世主として生まれ変わり、人間を完全管理するシステム=マシンに逆らい、自分たちの自由を勝ち取ろうとする人間。

しかして、マトリックスの創始者・アーキテクトは言います。

「救世主」の存在は、マトリックスのシステムを更新(リロード)させるためのアップデートプログラム以上の意味を持たない、と。

全ては計画通りであり、

全ては予定通り。

そんな、絶望的過ぎるほど完全に構築されたシステムを前に打つ手はあるのか?という期待を「〜リローデッド」を見たときには感じられました。

そして最終作「〜レヴォリューションズ」

……まぁ、想像を超えたという意味ではネオvsエージェント・スミスの「擬似ドラゴンボール」とも言える大空中戦や、ミフネ船長の奮闘が熱いザイオン攻防戦など、確かに見てて手に汗握るものがあったんですけど。

それでも、あの「マトリックス」の結末としては、「大いに不満」。

「マトリックス・レヴォリューションズ」の結末には、「いつ消えるか分からない一時的な平穏」しか描かれていません。

マトリックスのシステムから逃れたザイオンの民は、安寧が欲しくて戦いに身を投じたわけではないでしょうに。

そもそもの問題として、マトリックス・レヴォリューションズ―「革命」の複数形―というイメージで物語を予想していた人らにしてみれば、あの結末は「肩透かし」もいいところでしょう。

でもここで、自分はトンでもないミス・ディレクションを冒していることにも気付かされました。

「Revolution」って、もう一つ別な意味もあったりするんですよね。

それは―

●「回転」「周期」「循環」「巡回」―

つまり、「マトリックス・レボリューションズ」とは「マトリックスの一大革命」という意味ではなく、「マトリックスは巡る」という意味になる、と……―

……

………

…………だ、騙されたッ!!!!

(評価:★2)

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