コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] デビルマン(2004/日)

「デビルタカ」だって、ここまで酷くはなかった。
平敦司

もはやこの映画のどこがどうダメで、何をどう言い繕っても産業廃棄物未満の塵芥でしかないという結論は、このReviewを書くより遥か以前に語りつくされている感があるので、敢えてそこにダメのダメ押しで傷口に粗塩すりこんで引っ掻き回すような真似はしません。

ただ、ただ一つだけ。

「この映画に取り組んだ連中は、どこまで本気になって物語を作ろうとしたんだろう?」

その部分だけは、ちょっと山寺の奥に呼びつけて正座さした上で、問い詰めたい。

この映画が、二十一世紀始まって間もないにもかかわらず「今世紀最低最悪にして最兇の映画」の烙印を叩き込まれている主因は、作り手の「本気度」が全然感じられないというか、「どうせこんなのでもおまえら見に来るんだろ?デビルマンだしさ」とか、そんな感じの下衆な商売人根性がまるまるっと透けて見えてきてるからだと思います。

「想像力が徹底的に欠如している」とか、「物語の体を成していない」とか、そんなのは瑣末な問題です。この映画の前では。

「そんな話を引っ張り出す以前の問題だぞコンチクショウ!」と血涙流しながら拳を振り上げ、思いっきり机の上に振り下ろして叩きつけてやらなきゃならないほど、この映画の「本気度」の低さ・物語に対する志の低さは、凄惨の極みに達していると断言します。

その意味で、この映画「デビルマン」は「デビルタカ」にすら劣る代物です。

(評価:★1)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)サイモン64[*] 荒馬大介[*] 甘崎庵[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。