[コメント] アイリス(2001/英=米)
配役絶妙。現実の生活に重ならないせいか、心に強く響いてくる部分は少なかったが、ことばを紡いで思いを伝えることの大切さを再認識。
この作品の肝は現在と過去を行ったり来たりしながら、アイリスと夫ジョンの絆を立体的に描いている点だが、そこで重要となるキャスティングがへぇーと感心するほど絶妙。若き日のアイリスと年老いたアイリスをを演じるケイト・ウィンスレットとジュディ・デンチはもちろんのこと、夫ジョン役のふたりなんて同一人物が老けメイクしてるんじゃないのかと見間違うほど。さらに脇役のアイリスの友人ジャネットやアイリスの元ボーイフレンドなども見事に現在と過去がつながって見える。
このキャスティングの良さが物語に真実味を与え、人間が老いていくことの哀しさと長年積み重ねられた人と人との絆の尊さをしっかり伝える手助けをしている。
ところで、役者のなかで私がいちばん印象的だったのがケイト・ウィンスレット。彼女の出演作は他に『タイタニック』しか観たことがないのだが、そのころと比べてほんとうにいい表情をするすてきな女優さんになったと思う。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。