誰にでもある家族間の「そっちでなんとかしてよ問題」を居心地悪く描く。でも避けて通れないんだよなコレが。各登場人物のその日の意味の捉え方が微妙にズレあって、いつ爆発するか分からない希林爆弾まで放り込まれちゃあ極上のスリル。息子の死因となったおデブちゃんを辛いだろうからもういいじゃんと言う事に対しの返答。阿部寛と一緒にこっちまで血の気が引きましたよ。でもその返答も理解できるのがまたタチが悪い。でも、母が言ってたモンシロチョウ、誰が言ってたか忘れたけど内容は完璧に覚えてる。そんな優しさが心地よかったり。

階段や坂を登ったり降りたり、何年分もの刻を詰め込んだ夏の一日。きっと自分もいつか嘆くのだろう。「いつもちょっと間に合わないんだよ」と。