コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] タイムマシン(2002/米)

間違ってるのはコイツの方ではないのか。
ダリア

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







アレクサンダーとモーロックの長との会話で考え込んだ。

長が言ってる事は、私的には全て的を射ているのだ。

まず、何故アレクサンダーは未来や過去を旅してきたのか。それは、恋人が何故死んでしまうか、どうしたら死なずに済むか、その理由を探し求めてきたのではないか。その答えをズバリ長が答えてくれているのだ。「エマの死によってタイムマシンが生まれた。彼女が死ななければ生まれないタイムマシンで彼女は救えない。」その通りだ。ここでアレクサンダーは「答えをどうもありがとう」と礼を言ってもいいくらいだ。これこそを求めていたのだから。

また、何故アレクサンダーはモーロックを滅ぼしてでもエロイ族を救ったのか。

元々はモーロックもエロイも、同じ人間である。進化の途中で怪物系になったモーロック、人間の形を残したエロイ。アレクサンダーは彼らの先祖である。同じ人間でも、モーロックを怪物扱いしている点に大いに不満がある。異形であったら人間ではないのか、人間の言葉が通じないから人間ではないと言いたいのだろうか。

モーロックはエロイを喰う。確かに許せないことなのだが、何十万年と地下に住んでいるモーロックに、他に食料があるだろうか。生きていくための生存競争のなれの果てではないだろうか。長の言うとおり、マーロックに80万年後の生態系をとやかく口出しする権利はない筈だ。それも厳しい自然なのだから。

長はこう述べている。

「誰もがタイムマシンを持っている。過去へ連れ戻すのは記憶、未来へ連れて行くのは夢。」

この言葉に心底共感した。

殺すことないじゃない。せめて、共存できるとか、そういう方法を考えようよ。モーロックよりもアレクサンダーの方がよっぽど野蛮だ。

(評価:★3)

投票

このコメントを気に入った人達 (11 人)ちい星 くーるみんと[*] ごう starchild[*] じゅんた 緑雨[*] mal らーふる当番[*] はしぼそがらす[*] かるめら[*] ペンクロフ[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。