[コメント] 機動戦士ガンダム(1981/日)
一部ファンのなかでは評価の高かった「再会、母よ…」のエピソードを最後に持ってきたところに、富野喜幸のこだわりと意地を感じる。
TV放送では第13話にあたる「再会、母よ…」は、戦争で生き別れになったアムロの家族の人間模様だけでなく、アムロが生身の体で生身の人間を初めて銃で撃つ、という緊迫したシーンがあり、ただの子供向けアニメにしたくない、という富野喜幸の意地を見せた一本。
ただその分、派手なアクションシーンなどは少なく、せいぜいスポンサーに気をつかって、実は意外に登場回数の少ない、コア・ファイターとA・Bパーツによる空中合体シーンが、ほとんど唯一の見せ場らしいものであった。モビルスーツ同士の戦闘シーンも皆無であった。
こういう地味なエピソードで、映画の第一部をしめくくる、というところに、それまでの、ロボットアニメとは、一線を画そうとする意図とがあったんじゃないかなと、私は思っているし、そういう姿勢にしびれた一人である。
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