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[コメント] コブラ(1986/米)

確かにわかりやすい悪者たちとの闘いなんだが、あんまりにも気を抜いてボーッと眺めていると、どっちが悪者なんだか、わからなくなることがある。レビューは「コブラ」と呼ばれたカースタントについて。
シーチキン

日本のスタントマンの草分け(本の著者紹介では「日本を代表するスタントマン」だそうだ)、高橋昌志という人が書いた「空想アクションヒーロー読本」という本で、日本のスタントマンの間で「コブラ」と呼ばれるカースタントのことに触れている。

そう、この映画の中で披露されたカースタントで、車で逃げるスタローンが後から追跡者たちに銃撃され、反撃するために、走行中にサイドブレーキターンで車を180度回転させて、バック走行しながらバンバン撃ってやっつけてから、リバース・ターンして通常走行に戻るというスタント。

ともかく、プロのスタントマンの方たちは、この映画、正確にはこのスタントを見て、そのカッコよさにしびれ、ため息をもらしたそうだ。そして、「『コブラ』でやっていた180度ターンして銃を撃つあれ」から、縮まって、このスタントを「コブラ」と呼ぶようになったらしい。

ただこのスタント、技術的にはそう困難ではないらしく、高橋氏も広い場所さえあれば自分でも可能だと言っている。ただそういうスタントを、わざわざ入れる必要があるかどうか、そういう演出をするかどうか、ということが問題で、実際にはこの映画以外では、どうもやられたことがないらしい。

言われてみれば、カーチェイスのシーンで、追ってくる車に後からバンバン銃撃されるというシーンは、アクション映画ならけっこうポピュラーなシーンである。その結末は、何とか逃げ切るか、逃げ損じてぶつかるかつかまる、追ってくる車がついていけずにぶつかる、の三つくらいのパターンで終わっている。

それを、そんなことで満足せずに、わざわざ後ろを向いてバック走行してまで撃ち返してやっつけるなんて発想をするとは、さすがというか、いかにもというか、スタローンらしい、ということか。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ゼロゼロUFO

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