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[コメント] 待って居た男(1942/日)

日本の探偵推理ドラマの原点にして、その完成形ともいえるスタイルがここにある。それに山田五十鈴がすばらしく良い。長谷川一夫に「いー」をしてちょっと顔しかめて見せる仕草なんかはとてつもなく愛らしい。可愛らしく表情豊かに演じることで、その魅力が五倍にも十倍にも高まっているようだった。
シーチキン

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







まず、謎解きの際に事件の関係者だけでなく、旅籠の泊り客やら女中やらをわざわざ大広間で一堂に集めてからやること。(これなんかは、「金田一少年の事件簿」みたい)

そして真の名探偵は影にまわって自分以外のものに謎解きをさせる。こういう形が1942年の時点で確立していたとはちょっと驚いた。(これは「名探偵コナン」ですか)

映画全体としてもテンポよくすすみ、ややバタバタした感じはあるものの、軽妙な面白さにあふれた秀作だった。

ただ、ずい分昔の映画のため、ところどころで、おそらく1分もないだろうがフィルムがとんでいたのがちょっと残念だった。そのせいか、富蔵殺しの下手人だけはどうもはっきりしなかった。

(評価:★4)

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