[コメント] 女神の見えざる手(2016/仏=米)
アメリカの銃規制問題やロビー活動などを扱ってはいるが、本質は二転三転するゲームの局面を楽しむ映画だと思う。とことん勝つことにこだわり、それにすべてを賭ける主役を演じたジェシカ・チャスティンの凄みは見応えがあった。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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一見すると、ジェシカ・チャスティンが何故、大手ロビー会社の要望を蹴ってまで銃規正法案を通すためのロビー活動を引き受けたのかよくわからんから、彼女は中身は何もなく、ただ勝つことがすべてみたいな人物像にもみえる。
しかし彼女は確かどこかの台詞の中で「社会的に正しいと思う事をする」と述べている。だから彼女には銃規正法案を通すべきでそのために力を尽くすだけの動機はある。
映画の中だからつい、かつて銃によって悲惨な経験をしたことがあるとかいう過去がないと、みたいに考えてしまうが、案外、今のアメリカの状況はもはやそんな事を言っている場合じゃないですよ、ともかく銃規制しないととんでもない事になるし、それは「被害者」だけの問題じゃないですよというメッセージなのかもしれないなあ。
顧客のことを密告しない男娼をはじめ、他の登場人物の描き方は丁寧で味があってよい。というかそういう役どころへ実力ある俳優を起用したキャスティングが良かったというべきか。
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