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[コメント] プロジェクトA2 史上最大の標的(1987/香港)

前作の「史上最大の作戦」という副題もはったりが利いていたが、こちらの副題はどう見ても、はったりを通り越して過大評価。レビューは余談。
シーチキン

本作が公開された時期、世間ではいよいよ香港の「中国返還」の秒読みが始まりだした時であった。(返還は1997年)

そして「中国返還」にむけ、香港の金持ちや経営者、いわゆる資本家たちの間で、アメリカ市民権の獲得など、社会主義中国を嫌って、「香港脱出」などがちょっとしたブームとなっていた。

そしてそのブームは香港映画人の間でも広がり、その中で、当時、誰もが認める香港映画界のトップスター・ジャッキー・チェンがどうするか、その去就が注目されていた。

そういうときにこの映画が公開された。本作ではサイドストーリーで清朝VS革命派の物語もあり、その中でジャッキー・チェンが革命派の肩をもっていることについて、いろいろな憶測や詮索がとんだことがある。

いわく、「ジャッキー・チェンは返還後も香港に残る腹を固め、そのために中国政府に好感を持たれるように革命派を好意的に描いた」とか、「いやジャッキー・チェンは返還後どうするか、まだ迷っているが、とりあえず反革命派ではないですよ、ということを表明した」とか、まあ、無責任な噂が飛びかった。

現在から見れば、いずれも荒唐無稽の流言の類に過ぎないことは明白だろうが、ジャッキー・チェンが、香港映画界を代表するスターであったことを証明するエピソードではあったなあ。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ナッシュ13[*]

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